「ダウン」のお話(その1)
「ダウン」は水鳥の胸あたりに生える柔らかな毛。
ダウンウェア等、その毛を使った製品は軽くて暖かいので人気があります。
ダウンウェアや羽毛布団の詰め物にはグース(鵞鳥)やダック(家鴨)の胸辺りに密生している綿毛「ダウン」が主に使われています。
グースやダックの体表には、「ダウン」の他に、背中や腹部等に生える「フェザー」があります。
このフェザーも、小さな物はダウンウェアや羽毛布団の詰め物として混入されます。
が、その混入量は少ないのが普通です。(但し、羽毛布団ではフェザーが50%以上使われています)
まずは両者の違いを詳しくみてみましょう。
ダウン(down)とは、グースはダック等水鳥の胸から腹部にかけて生える毛で、いわば鳥の肌着です。
タンポポの冠毛のように見える物ですが、その形状は、羽軸を持たず、中央の核から細長い羽枝が放射状に伸び、その羽枝に更に小羽枝が付いた形をしています。
フェザー(feather)とは、水鳥の体表を覆う羽根で、いわば鳥の上着。
腹部の柔らかい小さな物と、背中のやや大きな物とがあります。
長さが6.5cm未満の物を「スモール・フェザー」、それ以上の物を「ラージ・フェザー」と呼びます。
このフェザーの形状は、中央に立体的にカールした羽軸を持ち、その両側に柔らかい羽枝が付いています。
その形状からしてフェザーは保温性がダウンほど多角ありませんが、弾力性があるので、ダウンに混ぜて使われるほか、通気性が良いので枕やクッションに使われます。
次回も「ダウン」のお話です。